一体脂質って何?脂質に隠れたもの

脂質と聞いたら、「あ、嫌だ。」「とにかく減らしたい。」「ダイエットの敵!」

などとマイナスなイメージを思い浮かべませんか。

でもとても重要な栄養素だったりします。

ここでは脂質のはたらきや取った方がいい脂質のことを紹介します。

そもそも脂質とは

脂質は、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)が鎖のようにつながった栄養素です。

水に溶けない性質を持っています。

脂質には、体内に貯蔵されて1gあたり約9kcalのエネルギー源となる脂肪(中性脂肪)と、

体の構成成分となるリン脂質コレステロールなどがあります。

脂質は細胞膜の主要な構成成分で、胆汁酸や性ホルモンの成分ともなっています。

また、脂溶性ビタミン(A, D, E, K)やカロテンの吸収を助けるはたらきもしています。

脂質はさまざまな食品に含まれ、現代の食生活では過剰摂取になりがちで、とり過ぎると肥満や

生活習慣病の原因ともなりますが、生体内でさまざまな働きをする重要な栄養素です。

リン脂質とは

細胞膜の構成成分となっているリン脂質は中性脂肪と似た構造していますが

分子中に水になじみにくい部分と水になじみやすい部分を持っており

水と油を乳化させる作用があります。

このため血液中の物質の運搬などにも関わっています。

コレステロールとは

細胞膜の構成成分であり肝臓で胆汁酸に変換されたりホルモンの材料となったりします。

コレステロールの一部は食物から供給されますが、大部分は肝臓で構成されています。

食物から摂取するコレステロールの量が極端に多すぎたり少なすぎたりすると

肝臓に負担がかかってバランスが狂い脂質異常上などの生活習慣病を発症する恐れがあります。

脂質には種類がある

脂質を分類すると、脂質成分のみからなる単純脂質、これに他の成分が結合した複合脂質と

単純脂質及び複合脂質から生成する誘導脂質の3つに分けられます。

中性脂肪とは

体内にたくわえられ、必要に応じてエネルギー源として使われたり、皮下脂肪として内臓の保護や

体温の拡散防止などのはたらきをします。一般に脂肪、あるいは油脂と呼ばれます。グリセリン

に脂肪酸が結合してできています。脂肪酸はその構造によって、飽和脂肪酸不飽和脂肪酸

分類されます。飽和脂肪酸は動物性脂肪に多く含まれており、常温で個体のものが多いです。

不飽和脂肪酸は、植物性油や魚油に多く含まれており常温で液体のものが多いです。

不飽和脂肪酸のうち、魚油に多く含まれているIPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、血液中の中性脂肪の濃度を低下させる効果が高いと言われています。

また、不飽和脂肪酸のうち体内では合成されず必ず食物から摂取しなくてはならない脂肪酸を

必須脂肪酸と呼んでいます。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の主なはたらき

飽和脂肪酸の主なはたらきは血液中の中性脂肪やコレステロール濃度を上昇させます。

とり過ぎると肥満になる原因の一つです。

多く含む食物は

バター、肉類、牛脂(ヘット)、豚脂(ラード)、やし油

不飽和脂肪酸の主なはたらきは血液中のコレステロール濃度を低下させることや動脈硬化・老人性認知症予防になります。血液中の中性脂肪濃度を低下させます。

積極的にとることで体に良いはたらきをしてくれます。

多く含む食物は

ほぼ全ての脂肪、アーモンド、オリーブ油などの食物油、大豆油、コーン油、ひまわり油、魚油、(あじ、いわしなどの青魚)、しそ油

いかがでしたでしょうか。

このように脂質といっても種類がたくさんあります。

脂肪は脂質の中の1つです。油脂類のみならず肉や魚、調味料などにもたくさん含まれています。

脂質は取り方によっては肥満の原因にもなりますが、その中にも積極的に取ることで

体にとって良いはたらきをしてくれるものもあります。上手に取ると良いでしょう。

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